トイレの換気扇を切ることには数々の問題があるため、基本的には常時稼働を推奨します。
1. 高い気密性の住宅での問題
現代の高気密住宅では、窓や建物の隙間から自然に空気が入れ替わることが難しくなっています。
換気扇を切ると:
- トイレ内の湿気や臭気がこもり、カビの発生リスクが高まります。
- 換気が滞ることで、建材や接着剤から発生するホルムアルデヒドなどの有害物質が溜まりやすくなります。
2. 吸気の重要性と課題
24時間換気システムでは、壁に設けた小さな穴(給気口)から空気を取り込みます。ただし、これには以下の課題があります:
- ゴミやホコリの侵入:外気とともに汚れが入り込み、給気口周辺が汚れることが多い。
- 快適性の低下:冬場は冷たい外気が直接入り込むため、室温が下がる可能性があります。
解決策:
全熱交換器(熱交換型換気システム)の導入は理想的ですが、設置費用が高額であり、メンテナンスにも手間がかかります。
そのため、トイレ換気扇を切らずに適切に動かすことが現実的です。
3. 換気扇を切るべきではない理由
- 湿気と臭気の滞留:汚れた空気が室内に溜まり、快適性を損ないます。
- 健康への悪影響:接着剤などから発生するホルムアルデヒドが排出されず、長期間吸い込むことで健康リスクが高まります。
- 建物の寿命が縮む:結露やカビが発生し、建材を傷める可能性があります。
まとめ:換気扇は切らずに活用を
トイレの換気扇を切ると湿気や有害物質の滞留で、建物や健康に悪影響を及ぼします。特に気密性が高い現代住宅では、24時間換気システムを活かし、換気扇を常時稼働させることが最善策です。
もし空気の流れやコストが気になる場合は、給気口のフィルター設置や全熱交換器の導入検討など、住宅全体の換気計画を見直すことをお勧めします。